
『オーパンヴェルト』誌06年最優秀女声歌手キャサリン・ネーグルスタッド、期待の日本でのオペラ・デビュー!華やかな歌手陣と俊英マエストロの名タクトにより、ヴェルディの壮大なスケール感と美しい音楽に満ちた演奏と、コンヴィチュニーの迫真の演出とが渾然一体となって繰り広げられる感動の舞台、これぞ真のオペラ!2008年最高の話題作登場!
●戦いに明け暮れるエジプトとエチオピア。エジプト王女アムネリスの奴隷アイーダは実はエチオピア王女だが、誰もその事実を知らない。2人の女はエジプト軍士官ラダメスに心を寄せる。しかしラダメスが心を寄せるのはアイーダだ。いよいよ決戦のときが到来する。祭司長から司令官に任命されたラダメスはエチオピアを破り英雄として凱旋する。アイーダは捕虜の中に、父である王アモナスロを見つける。捕虜皆殺しを叫ぶ祭司長に対し、ラダメスは褒賞としてエチオピア人捕虜の解放を望む。エジプト民衆も捕虜の命乞いをし、祭司長は譲歩せざるをえない。捕虜解放の交換条件としてアイーダと父は人質となる。エジプト王はアムネリスをラダメスの花嫁に定め、アイーダは絶望する。 アモナスロは娘に祖国愛を説き、ラダメスから逃道を聞き出すよう娘に迫る。苦しむアイーダとラダメスは一緒に逃げる決心をする。アイーダに逃道を教えるラダメスの言葉を盗み聞きしたアモナスロは姿を現し、エチオピア王だと名乗り、アイーダを連れて逃げる。祖国を裏切ったことを悟るラダメスは死罪に殉じる。アムネリスは祭司長を呪う。ラダメスの石牢に忍び込んでいたアイーダもラダメスと共にこの世に別れを告げる。
主催主催:(財)朝日新聞文化財団/朝日新聞社/大阪国際フェスティバル協会
企画・制作:(財)朝日新聞文化財団/朝日新聞社
お問合わせ:東京グランドクラシックス事務局(ムジークレーベン内)
● 料金(税込)
| SS | S | A | B | C | D |
| 32,000円 | 28,000円 | 23,000円 | 18,000円 | 売切れ | 売切れ |
現代オペラ界を代表する大物演出家ペーター・コンヴィチュニーの登場は、フェスティバルの目玉として大きな話題を呼んでいる。しかも、コンヴィチュニー自身が「私にとって最も重要な作品の一つ」と語る「アイーダ」となれば、オペラファンならずとも放っておけないだろう。ちなみにペーターの父フランツ・コンヴィチュニーは、第4回のフェスティバル(1961年)にゲヴァントハウス管弦楽団を率いてベートーヴェンの交響曲全曲演奏を果たした旧東ドイツの名指揮者。親子2代の登場となる。
コンヴィチュニーといえば、初演のときに観客からモノが投げつけられる、といったスキャンダラスな「伝説」に事欠かない。そのあまりの斬新さに、嵐のような称賛とともに、しばしば猛烈なブーイングがわき起こり、オペラハウスじゅうが騒然となるのだという。94年、オーストリア・グラーツで制作された「アイーダ」の初演も例外ではなく、「トマト」が投げつけられたとか。しかし、この「アイーダ」はその後もウィーンやザールブリュッケンで再演を重ね、10年以上の時を経てもその輝きは衰えるばかりか、従来の「アイーダ」上演史を塗り替える歴史的な傑作として位置づけられ始めている。
敵国エジプトの司令官を愛してしまったエチオピア王女。豪華絢爛(けんらん)な舞台上で展開される極め付きの悲恋に涙を流す…。そんなロマンチックなストーリーとともに、それまでの「アイーダ」は、とかく「ゴージャス」「エキゾチック」といった形容詞で表されることが多かった。けれども、コンヴィチュニーはそこで立ち止まり、耳を澄まし、考える。―ヴェルディが渾身(こんしん)の力を込めて一気に書き上げた「アイーダ」は、ただそれだけのオペラなのだろうか?―そうして、ヴェルディの音楽からまったく新しい本質的な魅力と底知れないパワーを導き出した。
その内容についてはお楽しみ。ぜひナマの舞台で体験してほしい。気が付けばまるで自分のことのようにアイーダとラダメスの愛の行方を追い、まるで自分の身の回りの世界で起きていることのように、戦争や暴力について深い思いにとらわれるに違いない。
うれしいことに、その音楽の魅力を余すところなく表現できる歌手がそろう。なんといっても注目は、アイーダ役のキャサリン・ネーグルスタッド。ザルツブルク、エジンバラなど主要フェスティバルをはじめ、ロンドンのコヴェント・ガーデン、ベルリン・ドイツ・オペラ、パリ・オペラ座バスチーユなど有名劇場に次々と出演している若手最有力株だ。2006年には欧州で最も権威あるオペラ専門誌「オーパンヴェルト」で「年間最優秀女声歌手」に選ばれている。美声と美貌(びぼう)を兼ね備えた21世紀のスターが、この「アイーダ」で日本オペラデビューを飾る。
相手役ラダメスを歌うテノールのヤン・ヴァチックは、バイエルン州立歌劇場やスカラ座での活躍が知られる実力派だし、エジプト王にかつてアバド指揮のもと、ウィーン国立歌劇場で歌ったコンスタンティン・スフィリスが配されるなど、主役から脇役までスキのない陣容となっている。
歌劇「アイーダ」には演出家必勝の秘密兵器がある。異国趣味という媚薬(びやく)だ。豪華絢爛な王宮や妖艶(ようえん)な衣装、凱旋(がいせん)行進に生きた動物まで登場すれば、観客は何か特別な体験をしたと錯覚してしまう。どんな凡庸なスタッフでも、これなら及第点がとれる。
ところがコンヴィチュニーは、こうしたまやかしの媚薬をいっさい使わない。エジプトの広大さとはかけ離れた額縁つきのこぢんまりとした舞台と、そこに置かれた赤いソファ、衣装も現代風の軍服やドレスである。彼が細心の注意を払って組み立てていくのは、その小さな空間にさらけ出される等身大の人間ドラマ。ラダメスの愛を競い合うアイーダとアムネリス、娘を利用して策略をめぐらす囚(とら)われのエチオピア王…陰謀や嫉妬(しっと)の渦巻く「アイーダ」の物語には、コンヴィチュニーが食指を動かしたくなる要素が満載だ。
これまで日本で上演された彼の演出は、ことごとく神話的世界を払拭(ふっしょく)し、オペラの登場人物をごく普通の人間として描いてきた。モーツァルトの「皇帝ティトの慈悲」では殺意や誘惑を楽しむ俗っぽい皇帝、「魔笛」では教団の指導者にあるまじき後ろめたさをにじませたザラストロ、あるいは修業から脱落してバラエティー番組の司会者となるパパゲーノなど、誰も彼もがどこかグロテスクで、しかも、この上なく愛(いと)おしい。「トリスタンとイゾルデ」や「タンホイザー」では、恋する男女が幼い子どものよう。たしかに盲目の恋人たちの退行性は、ときに目にあまるものだ。果たして英雄ラダメスと二人の女性の恋は、どんな風に描かれるのだろうか。
まさに現実と虚構、社会と芸術の境をつき破って、矢継ぎ早に展開される瞬間の連続。あのスピーディーな演劇空間が待ち遠しい。
注目のソプラノ、キャサリン・ネーグルスタッドの出演とあって早々のソールドアウトとなったパリ・オペラ座「トスカ」公演は、今秋の大ストライキによる数回のキャンセルで、さらに希少価値を増した。
まさしく絶世の美女と呼ぶにふさわしいネーグルスタッドは、純白の衣装に映え、バスチーユの広い舞台でもギリシャの美神のような存在感で人々を魅了。
「嫉妬、葛藤(かっとう)、愛と情熱、信仰心…。トスカはディーヴァでありながら一人の素朴な女性。彼女の心の揺れからパーソナリティーまで、私には100%共鳴できる役です」。名歌「歌に生き愛に生き」では極上のピアニッシモが聴衆の胸をつき大喝采を浴びた。「演技も関係性の上に成立するもの。演出が同じでも相手役が変われば私の演じ方も変わります。自分でも演じながら、その微妙な違いを楽しんでいます。舞台は一回一回がかけがえのないものでしょう?」
ヨガや太極拳で心身を静め、静けさと日本食をこよなく愛する歌姫は、コンサート公演で初来日したおり、日本の聴衆の高い集中力と温かい称賛にひときわ感動したと熱く語った。その日本で初めての挑戦となる「アイーダ」がどう受けとめられるのか、半ば興味津々、その日を心待ちにしているという。
ひとたび幕が上がれば、劇場を昂奮の坩堝(るつぼ)にしてしまう稀代の演出家であり、魔術師であるペーター・コンヴィチュニー。この夏、ドイツのザールブリュッケンで上演したヴェルディ『アイーダ』が期待に違わぬ大反響を呼び起こしている。来年4月に予定されている日本公演の準備をかねての上演で、筆者にとってもウィーンで4年前に見たときの衝撃が、さらにパワーアップして襲ってくるような迫力だ。
コンヴィチュニーの労作は、わが国ではこれまでにワーグナー『トリスタンとイゾルデ』(ミュンヘン、1998年新制作)、モーツァルト『魔笛』(シュトゥットガルト、2004年)、同『皇帝ティトの慈悲』(ハンブルク、2005年)が紹介されて、広く知られるようになったのはよろこばしい。 ただこの三作は、時代区分的には後年の「円熟期」に属することになり、それ以前の「疾風怒濤時代」の代表作である『アイーダ』が今回紹介されることは、きわめて意義が大きい。オーストリアのグラーツで1994年に制作された同作品こそ、彼が世界に雄飛する直前の、底知れぬパワーを凝集した作品に他ならないからだ。 『アイーダ』の直後から始まるワーグナー『パルシファル』(ミュンヘン、95年)、同『タンホイザー』(ドレスデン、97年)、同『ローエングリン』(ハンブルク、98年)と続く中心地の大劇場への快進撃は、コンヴィチュニーが「マイスター(巨匠)時代」に踏み込んだことを物語っている。
コンヴィチュニーのキャリアにおいて重要なグラーツで、彼に全面的信頼を置いたブルンナー歌劇場総監督が、1990年からの11年間に7作品を委ねた。それで2001年の離任に際し、コンヴィチュニーの三つの代表作を並べてフィナーレとしているが、その最終公演を飾ったのが『アイーダ』であることから、この作品がグラーツ時代の最高作であり、超弩級の傑作であるかが理解できるだろう。
これより先があるのだろうか?と心配になってくる。何しろヘンデルの『アルチーナ』は大オペラで、アルチーナは大きな歌をいくつも歌う。相手の心をつなぎ止めておこうと、あの手この手をくり出しながら、成功しない。つらい歌が重ねられるのだが、ネーグルスタッドが歌うと、こんなにつらい歌はこれまでだろう、と思える。でも最後に絶望の歌が待っている。その絶望の深さといったら、並大抵ではない。 シュトゥットガルトの『アルチーナ』は、先にテレビ放映を見て、これは凄い!と聴きに行ったのだが、それでも驚かずにはいられなかった。ネーグルスタッドの強靭な声と、徹底的な表現力は、人を驚かさずにはおかない。 ネーグルスタッドはシュトゥットガルトの第一のソプラノとして、この歌劇場の多くの上演に参加している。『ドン・カルロ』のエリザベッタに『ノルマ』のタイトル・ロールに『道化師』のネッダ。いずれも一筋縄ではいかない上演で、大きな役割を果たした。このままではないだろうな、と思っていたら、案の定、パリ・オペラ座で歌って人気を獲得している。すばらしいサロメで、客席は大騒ぎだった、という話も聞く。 話だけじゃ・・・・・と思っていたら、モーツァルトの『皇帝ティートの慈悲』の映像が出た。このヴィテリアが凄い。野心家の女性の策略と、その策略が破綻するまでの歌は、すさまじいほどだ。きっと今度のトスカ(2007年10月24日プレミエ、パリ・オペラ座バスティーユ)も、評判になるのではないか。 日本ではオーケストラのコンサートで歌っているのだけれど、オペラの舞台はこれが初めて。19世紀のオペラのヒロインが、自立し、タフになって21世紀によみがえろうという今、ネーグルスタッドはその先頭に立っている。そのアイーダにやっぱり驚くしかないのではないか。願わくはうろたえないようにしよう。
コンヴィチュニー演出のオペラが上演される…それだけでニュースだ。さらに演目が「アイーダ」となれば、“大”ニュース以外の何物でもない。 衝撃的なまでに斬新な舞台を提示してきたコンヴィチュニーほど、オペラを“観る”面白さを再認識させてくれる演出家はいない。ビーチパラソルのもとで対峙するトリスタンとイゾルデ…といった光景を観て最初は仰天する。されど次第に引き込まれ、当初の驚きは新鮮な感動へと昇華していく。それが彼の舞台だ。昨年日本でのシュトゥットガルト歌劇場「魔笛」、二期会「皇帝ティートの慈悲」でも、豊かな着想への激賞が相次いだ。 そこで「アイーダ」だ。新解釈の余地があるワーグナーやモーツァルト作品ではない。揺るぎなきイタリア・オペラの王道演目。スポーツ・イベントで流れる「凱旋行進曲」や壮麗な「凱旋の場」等でおなじみの人気作である。それゆえ彼の舞台は、あまりにも興味をそそる。 外見に目がいくコンヴィチュニー演出も、実は人間心理を新たな視点から深く抉ることに特長がある。そして「アイーダ」も、本質的には人間関係の綾を描いたオペラだ。この点ではきわめて彼に相応しい。敵国王の娘アイーダと将軍ラダメスの恋心、彼を愛する王女アムネリスの嫉妬心、さらに肉親愛や愛国心もが絡み合う“人間心理の綾”は、天才演出家の手でいかに描かれていくのだろうか? この「アイーダ」で、“オペラを観る”衝撃と喜びを、あらためて体感しよう!
すごい《アイーダ》がやってくる。天才オペラ演出家ペーター・コンヴィチ
ュニーが演出した《アイーダ》だ。かつてない《アイーダ》であり、《アイーダ》
上演史に輝かしい1ページを記した《アイーダ》だ。
しかも20世紀後半の日本の音楽、オペラ上演史に大きく貢献し、素晴らしい
足跡をしるし、輝かしい賞賛と評価の歴史を重ねてきた大阪国際フェスティバ
ルが、その第50回記念に上演する。
《アイーダ》というと、誰もが壮大なピラミッド、古代エジプトの壮麗な王
宮、巨大な象、異国情緒漂う絢爛豪華なステージ美術を思い浮かべるだろう。
有名な『凱旋行進曲』はオペラでだけでなく、スポーツ・イヴェント等でもよ
く演奏される。大スペクタクルにふさわしい、気分を高揚させる勇壮な曲だ。
コンヴィチュニー演出《アイーダ》は、これまでの《アイーダ》の既成概念
を打ち破る。そして観客を《アイーダ》の作品の本質に対峙させ、考えさせ、
より高い次元への理解へと導く。
コンヴィチュニーは、たぐい稀な天才オペラ演出家として現在ヨーロッパ中
のオペラ・ファンを虜にしている。この《アイーダ》演出で、コンヴィチュニ
ーはオペラ演出家としての天才ぶりをあますところなく発揮している。
この《アイーダ》を観ずして、オペラ演出家コンヴィチュニーを、真のオペ
ラ演出を、そしてヴェルディが生んだ《アイーダ》を語ることはできない。必
見の上演だ。また、アイーダ役に先シーズンの最優秀女声歌手に選ばれたキャサリ
ン・ネーグルスタッドが、彼女の役デビューとして起用されるのも楽しみだ。
ペーター・コンヴィチュニー演出『アイーダ』のステージの簡素さにはひどくとまどってしまう。豪華な装置オペラを、この演出家は室内劇に凝縮した。素っ気無い、蛍光白色の、ちっぽけな額縁舞台の中ですべてが演じられる。エジプトのエリートたちの権力欲と権勢欲、また愛情への満たされることのない憧憬をも、手術台に載せられ、さらされる。
彼の演出の魅力は明晰さだ。普通の人間からは遠い存在の祭司、王、将軍を身近な存在にする。みんな一緒に王の居間にいるかのようだ。女奴隷も王女もいない。ラダメスの愛を巡って対決しているアイーダとアムネリスという二人の女性がいる。
象徴的なシーンをひとつ挙げよう。ラダメスが赤いソファーの上で、まるで子どものようにこぶしを高く突き上げる。その姿は軍人というより、ただの強がりだ。このような非常にコミカルなシーンには笑い出しそうになる。しかし、彼らが遭遇する冷酷さや過酷さを目の当たりにして、笑いはのどで抑えられたままになる。
<ザールブリュッカー・ツァイトゥング紙2007年8月24日付>
構想は大胆である。歌手たちは、膨大な表現力を要求される。状況は息をもつかせぬテンポで、喜劇と悲劇の間を行き来する。凱旋行進に対する風刺はみごとである。外部では軍隊がティンパニーやトランペット、そして合唱と共に行進している一方で、内部では、乱痴気騒ぎが繰り広げられる。勝利者は前後不覚に酔っ払い、抱き合い、踊る。まるでサッカー・アフリカ・カップ決勝で、エジプトがエチオピアに勝った瞬間のようだ。
ラダメスとアイーダ、そしてライバルのアムネリスが、重圧の中で自己の存在を希求する。場面、考え、暗示、それらすべてを数え上げることは不可能だ。すべてを理解するのは無理である。
既成概念に疑問をつきつけるコンヴィチュニーの独創性は、これまでヴェローナ風『アイーダ』を観た人にしか理解できない、という意見はあるだろう。もっともこれは現代の多くの演出にみられることだが。しかし、あらためてオペラを体験したい人はこの上演を絶対に観逃してはならない。
<トリーアリッシャー・フォルクスフロイント紙2007年8月24日付>
●ウォルフガング・ボージッチ(音楽総監督・指揮者)
故郷オーストリアのグラーツ音楽大学でピアノと指揮を学ぶ。1981年カール・ベーム国際コンクール入賞。1975年から2001年までグラーツ・オペラ第一指揮者。2002年から2004年までウィーン・フォルクスオーパー指揮者。コンサート指揮者としては、ウィーン交響楽団、ウィーン放送交響楽団などを客演指揮し、オペラ指揮者としては、ハンブルク州立オペラ、ベルリン・コーミッシェ・オーパーなどを客演指揮する。1998年以来、トリエステ・ヴェルディ歌劇場、バーゼル歌劇場、リンツ・ブルックナー管弦楽団に定期的に登場する。2006/2007年シーズンからハノーファー州立歌劇場音楽総監督に就任。新制作の『オテロ』、『タンホイザー』、再演作品の『リゴレット』、『トゥーランドット』などを指揮し、管弦楽コンサートも指揮している。グラーツ音楽大学正教授でもある。
●ペーター・コンヴィチュニー(演出)
演出家ペーター・コンヴィチュニーは、著名な指揮者フランツ・コンヴィチュニーを父として1945年にドイツに生まれた。ベルリンでオペラ演出を学び、1980年以降ドイツを中心とする著名劇場で数多くのオペラ演出を手がけ、現代屈指のオペラ演出家として活躍中。数々の作品の中でもグラーツの『アイーダ』、『ファルスタッフ』、ハンブルクの『ローエングリン』、シュトゥットガルトの『神々のたそがれ』、ハノーファーの『慈愛に満ちた大きな太陽の下で』等は、コンヴィチュニー演出の最高傑作として高い評価を得ている。
DDR(旧東ドイツ)芸術賞、ベルリン芸術アカデミーのコンラート・ウォルフ賞、ドイツ連邦功労十字賞などを受賞。日本でも、2006年にシュトゥットガルト歌劇場の『魔笛』とハンブルク州立歌劇場と二期会の提携による『皇帝ティトの慈悲』が立て続けに上演され、大きな話題となった。
●キャサリン・ネーグルスタッドアイーダ(ソプラノ)
スカンジナヴィア出身の両親のもとでアメリカ・カリフォルニア州に生まれる。2006年には彼女のオペラ活動での秀でた功績を称えバーデン・ヴュルテンベルク州が「宮廷歌手」の称号を贈ったほか、オーパンヴェルト誌年鑑で最優秀女声歌手に選出されている。これまでザルツブルク、エジンバラなど、著名フェスティヴァルや、ロンドンのコヴェント・ガーデン、ベルリン・ドイツ・オペラをはじめ、ヨーロッパを中心に数多くの著名歌劇場に出演している。今後は、2007年10月24日プレミエのパリでの『トスカ』があるが、『トスカ』はダラス、ウィーンでも歌う。また08年1月20日プレミエのベルリン州立歌劇場での『仮面舞踏会』、マルセイユでの『マノン・レスコー』出演も予定している。
●ヤン・ヴァチックラダメス(テノール)
チェコのプラハに生まれる。1986年にドイツのオーバーハウゼンでオペラ歌手のキャリアをスタートし、1988年にミュンヘンのバイエルン州立歌劇場とソロ契約する。1993年から今日までフリーで活躍。この間1988年9月にミラノ・スカラ座にリカルド・ムーティ指揮『フィデリオ』のフロレスタンでデビューし、以後1999年、2000年、そして2002年にも歌う。プラハ・エステート劇場がモーツァルト没後200年の年に新装開場した際には、チャールズ・マッケラス指揮で『ドン・ジョヴァンニ』のドン・オッターヴィオを歌った。イタリアをはじめヨーロッパの著名歌劇場に出演し、ウォルフガング・サヴァリッシュ、ジュゼッペ・シノポリ、ゲルト・アルブレヒト等、多くの著名指揮者と共演している。